大会実行委員長の挨拶
資源・素材学会2013(札幌)の開催を目指して,北海道支部一丸となって準備に取りかかっております。多数の方々のご参加をお待ち申し上げております。さて,今回の大会テーマは「これまでの100年,これからの100年」です。わが国の資源開発の歴史を顧み,これから100年のあり方を考えてみようという意味が込められています。これからのわが国は持続可能な社会を形成するために,これまでと違い多種多様なエネルギー・資源を必要とし,人々のライフスタイルや幸福の価値観にも変革が求められることになるでしょう。エネルギーを例に取れば,化石燃料の様な枯渇性エネルギーに加え,太陽光,風力,地熱,バイオマスに代表される自然再生可能エネルギー等のローカルベストミックスが模索され,分散型のエネルギー輸送ネットワークが張り巡らされると想像されます。それに伴い,レアアースに代表される種々の素材開発が重要になり,環境・リサイクルに配慮した開発が益々必要になるでしょう。同時に,省エネやリサイクル,環境負荷を考慮した商品開発が進み,持続可能な社会に向けて人々のライフスタイルも変革を余儀なくされると思われます。すなわち,資源・素材は益々重要になり,これからの社会の鍵を握ることになると考えられます。
今回の大会は,諸般の事情により例年より早い時期に開催予定です。北海道以南の方にとっては,避暑の時期です。是非,今からスケジュールに加えて戴ければ幸いです。
爽やかな北の地で,資源・素材の「これまでの100年,これからの100年」について議論を深め,豊かな社会のあり方について思いを巡らして戴きたいと思います。晩夏の北の都で,お待ちしております。
資源・素材学会北海道支部長 板倉 賢一
(室蘭工業大学大学院工学研究科・教授)
(室蘭工業大学大学院工学研究科・教授)